2010年04月11日

『松浦弥太郎の仕事術』に学ぶ。

ここ数年、春になると副業が忙しくなるので 自然と仕事に
ついて考えることも多くなり 気になったのがこの本。
『暮らしの手帖』編集長であり、書店経営者、文筆業でも活躍
されている 松浦弥太郎さんの仕事術。春の新刊。

私は自由業なので、会社に勤めているわけではないのに 実は
「ビジネス書」を読むのが大好きで、毎月様々な仕事術に目を
通しては、世の中の仕組みや賢人の考え方を学んでいます。
それらは、お金を稼ぐことや出世を第一に考えるのは当然。


ところがこの本は、いわゆるビジネス書とは一線を画していて
「時間効率を考えろ」「ITを使いこなせ」というHOW TO本
ではありません。著者が日々働く時に大切にしていること、
そして、多くの人との出会いの中で発見したことを そっと
読者に教えてくれるような本です。
まるで、著者の温かく優しいエッセイを読むように・・。

たとえば、小見出しを見ると 「いい仕事をするために遊ぶ」
「毎日自分をアップデートする」「パソコンより頭と手を
使う」といった内容。人として、とても大切なのに
現代社会では忘れがちなことを 思い出させてくれる
背筋の伸びる言葉が いくつも詰まっていました。
周りの人との関わり方も、また勉強になります。
写真家・鈴木理策氏 撮影による仕事場の風景も収録。


私のようなフリーランスにも、会社に勤める人にも きっと
共感できる言葉があるはず。自分の仕事について 前向きに
考えたいという人におすすめします。
時々読み返し、心の整理をしたい時の一冊。
402330493X松浦弥太郎の仕事術
朝日新聞出版 2010-03-05

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2007年02月13日

柳宗理「エッセイ」

先日、国立近代美術館の「柳宗理 生活のなかのデザイン」展
に行ってきました。ちょうど柳さんの『エッセイ』を読んでいた
ので、実際にプロダクトの数々を目にすると なるほどなぁと
感心するばかりでした。展示自体は、ごくシンプルなものなので
予め柳さんの著書を読んでおくと理解が深まると思います。

『エッセイ』は、様々な新聞・雑誌に掲載された著作選集で、
古くは1940年代のものから90年代に書かれたものまで。日本を
代表するプロダクトデザイナーである柳さんの 物づくりの
信念やデザインに対する思想を、柳さんの言葉で聞くことの
できる名著であると思います。

また、「日本のかたち世界のかたち」と題された章では、チベット
ネパール・ブータン・南イタリアの旅の様子を描いていたり、
「新しい工藝生きている工藝」では、柳さんのセレクトした
世界のグッドデザインを紹介しています。後半では、生い立ち
と父・柳宗悦氏のことを語り、略年譜も掲載。読みやすく
すっきりとした本文レイアウトも、柳さんの手によるもの。
美しく心地よい日本語は、作品に通じるものを感じます。

4582831605柳宗理 エッセイ
柳 宗理
平凡社 2003-06-24

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さて、美術館の後にコーヒーを飲みたくなったら 駅前の新聞社
地下にある「上島珈琲店 竹橋店」がおすすめです。柳さんの
デザインによる椅子やコーヒーカップ・カトラリーを使用して
いるコーヒーチェーンで、カップの販売もしています。

Sori Yanagi a designer―日本が誇るプロダクトデザイナー、柳宗理に会いませんか?Sori Yanagi a designer―日本が誇るプロダクトデザイナー、柳宗理に会いませんか?

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↑こちらは「柳宗理って誰?」という方に最適の入門書。
Casa BRUTUS別冊です。
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2006年01月06日

森山大道『犬の記憶』

森山大道(もりやまだいどう)氏は、1964年に写真家
として独立してから 日本の写真界に大きな影響与え続け
圧倒的な存在感を持っているひとり。コントラストが
強くザラザラした質感のモノクロの路上スナップは、
ひとめ見れば森山氏の作品だとわかるもの。

私が大学の写真部に在籍していた頃も、森山氏は常に
伝説的に語られる人物であり、その著書を読むのは何だか
恐れ多いような気がして、今まで手に取ることはありま
せんでした。そして年末から半自伝的な『犬の記憶』を
読み始め、もっと早くに読んでおけば良かった・・・と
思うに至りました。あまりに格好良いのです。


本書は、雑誌アサヒカメラに80年代連載された旅や
写真にまつわるエッセイ「犬の記憶」と、森山氏が写真家
になるまでを語った「僕の写真記」の2部構成となって
います。記憶・時間・路上・風景・過去・闇といった言葉
がちりばめられたエッセイは、森山氏の深い思索をたどる
ことができ、描写の上手さから 古い映画を観ているかの
ような、知らない街を旅しているような気分に浸りました。
哲学的な文章も多々あり。

自伝の部分では、デザイナーから写真家への転向について、
大阪から上京した時のこと、細江英公・東松照明・中平卓馬
といった写真界を支える人々との出会いも詳細に語られて
います。ダンディーなおじさまというイメージの森山氏にも
学生の頃や見習いの時期があったのだと、楽しめる部分。
仕事や将来に悩む人は、勇気やヒントをもらえるのでは・・。


もちろんエッセイの間には、森山氏のモノクロ写真が沢山
入っています。手頃な文庫として手に入るのは、とても嬉しく
贅沢なこと。続編『犬の記憶 終章』もただ今取り寄せ中。
4309474144犬の記憶
森山 大道
河出書房新社 2001-05

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** ↓こちらは続編です。
4309474241犬の記憶 終章
森山 大道
河出書房新社 2001-11

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2005年09月13日

河合隼雄・吉本ばなな『なるほどの対話』

新潮文庫の新刊。オビには「言葉の名手vs.対話の達人」。
河合隼雄さんの対談というと「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」
を思い浮かべる方も多いでしょう。吉本ばななさんは、この本の
あとがきで「(河合先生が)私のようなバカ娘と対談した本は
まれだろう。」と述べていますが、分かりやすい言葉で大切なこと
を語る、とても面白く雰囲気の良い対話でした。

3章に別れていて、初めは「若者のこと」や「いまの日本」のこと。
ばななさんが子どもの頃の吉本家のこと、今の日本の社会
における教育問題や「感性」「しがらみ」など思わずなるほど
と言いたくなるような話題が続きます。子育てに悩む方にも、
ヒントとなるような言葉があるかもしれません。

続く第2章は、お二人の往復書簡によるQ&Aで、ちょっと一息。
おわりに第3章は、作家と心理療法家というそれぞれの仕事に
ついてと、「偶然」「自己実現」「ヒーリング」といったキーワード。
フルートという共通の趣味についての話題さえも、こころの話に
繋がります。この対談は、もともと2002年に刊行されたもの。
4101359512なるほどの対話
河合 隼雄 吉本 ばなな
新潮社 2005-08

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2005年07月13日

ウォルト・ディズニー『夢をかなえる100の言葉』

歌手のhitomiさんのフォトエッセイの中で、紹介されていて
気になったので書店で探してみました。ディズニーの創始者
ウォルト・ディズニーの名言集。ミッキーマウスのイラスト
入りの公式なものです。巻末には年表つき。

100の言葉がいくつかのテーマに分類されています。「夢」や
「挑戦」の章では、ディズニーランドの建設にあたって夢を
持ち続け、失敗を乗り越えた勇気ある言葉。「人生」の章では
これからの若者の為のディズニーの言葉が 込められていま
した。

ウォルト・ディズニーが亡くなって40年近い今でも、世界中の
人々に愛され続ける秘密が、その言葉から伝わってくるような
気がします。そして、信じること・夢を持つことの大切さだけ
ではなく、物づくりのこだわりや会社のあり方まで考えさせ
られる・・そんな深い言葉が詰まっている一冊。
たびたび読み返して、心のリフレッシュをしたいと思います。
483560055Xウォルト・ディズニー 夢をかなえる100の言葉
ウォルト・ディズニー
ぴあ 2003-03

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2005年04月12日

楽しい!『スウェーデン式アイデア・ブック』

まるで絵本のような表紙の小さな本。ところが、書店の
ビジネス書のコーナーで発見。発行もビジネス書で有名な
ダイヤモンド社。タイトルの「スウェーデン式」も気になり・・

スウェーデンで発行された”創造性を育む本”の日本語版で
アイデアが生まれる30のヒントが紹介されています。その
内容は「視点を変える」「既存の知識を無視する」など、この手
の本で見かけるものかと思っても、アインシュタインやエジソン
など偉人の言葉や、有名企業での実話など、それらの例えが
面白くスッと頭に入ってきました。

北欧らしいポップなデザインも見所で、ページをめくる度に
ユニークな挿絵が楽しめます。一時間ほどで読めるので、
難しく考える必要はなく、頭の中がすっきりとする感じです。
遊び心あふれるユニークなビジネス書と言えます。
アイデア・ブック スウェーデン式
フレドリック・ヘレーン
ダイヤモンド社 2005-03-11


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2005年03月10日

天才のつぶやき?『アインシュタイン150の言葉』

アルバート・アインシュタイン(1879-1955)の名言集。
その150の言葉は、人生や哲学・平和・わたしについて 等
相対性理論など分からなくても、深く響くものばかりです。

「わたしは天才ではありません。ただ、人より長くひとつのこと
とつき合ってきただけです。」「想像力は知識よりも大切だ。
知識には限界がある。想像力は世界を包み込む。」「わたしは、
真の"孤独な旅人"です。」「人は、海のようなものである。...」

科学者の言葉というよりも、まるで詩人や哲学者のような言葉の
数々が、ちりばめられています。時々パラパラと読み返したく
なる一冊です。
アインシュタイン150の言葉
ジェリー メイヤー ジョン・P. ホームズ Jerry Mayer John P. Holms

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2005年03月09日

坂本龍一プロデュース『アースデイフォーラム..』

「アースデイ」とは、1970年にアメリカで始まったイベントで
地球のために行動する日と定義されています。2001年に、
このブックレットが発行されるまで、私はこの世界的な活動を
全く知りませんでした。

2001年、坂本龍一さんのプロデュースによって「アースデイ
フォーラム」が日本でも開かれ、そこで討議されたものを全文
収録したブックレットです。テーマは「地球のために、自分が
できることは何だろう?」

詳しくは下のリンクのレビューを読んで頂きたいのですが、
宇宙飛行士・毛利衛さんと、アルピニスト・野口健さんの対談
は大変興味深いものでした。実体験や具体的なデータによる
地球の話には、はっとさせられるものがあります。巻末の坂本
龍一さんと村上龍さんの対談も、リラックスしたもので環境問題
にありがちな堅苦しさは感じさせません。が、本書を通じて考え
させられることは、きっとあるはずです。
アースデイフォーラムブックレット〈2001〉
code
code 2001-11


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2005年02月13日

文庫版『プチ哲学』

もともと雑誌「オリーブ」で連載されていたもので
昨年かわいい文庫サイズに生まれ変わりました。
プチ哲学とは・・ちょっとだけ深く考えてみること。

著者 佐藤雅彦さんによるシンプルなマンガと、次の
ページで解き明かされるプチ哲学は、全部で31項目。
ちょっと見方を変えれば、日常の中にハッとすること
がある。そして哲学って楽しいかもと思うのです。

各章ごとに、色分けされたページ。文庫サイズになって
より楽しさが増したように感じます。固い話は抜きに
シンプルな「プチ哲学」してみませんか?
プチ哲学
佐藤 雅彦

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2005年02月08日

澁澤龍彦『三島由紀夫おぼえがき』

大学の頃、天才と呼ばれる人々の生き方や思想に
関する本を読み漁っていた時期があり、そんな私に
とってこの文庫を見つけたのは喜びでした。

澁澤氏は、三島氏が他界するまで15年近くも交流が
あり、本書はそのおぼえがき。小説の書評だけでなく
三島氏の手紙やインタビューも収録されています。
「三島由紀夫を悼む」と題された追悼文は、氏の最期
から数時間後に書かれたもの。

また澁澤龍彦氏の『快楽主義の哲学』には、巻頭に三島氏
による序文が寄せられています。こちらはかなり奇抜で
ユニークな人生論ですが、軽やかな語りを愉しめました。

三島由紀夫おぼえがき
渋澤 龍彦


快楽主義の哲学
澁澤 龍彦

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2005年02月04日

池澤夏樹『楽しい終末』

20世紀末には、今よりも盛んに人類の終末論が
あちこちで語られていたような気がするのです。
本書は、作家 池澤夏樹氏が人類・地球の抱える
様々な問題について思索したノンフィクション。

この本を出会ったのは、私が高校生の時。
予備校の「国語」のテキストに読解の練習問題
として載っていて「すっごく面白い!」と思った
のです。(すぐに書店に走りました。)

核戦争・環境破壊・エイズ・南北格差・沙漠化
・内戦・DNAなど、あらゆる側面から未来を
見つめています。難解なテーマを、易しく適切な
例を用いて分かりやすく描いているので、視点が
ぐっと拡がるかもしれません。
楽しい終末
池澤 夏樹

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