2006年02月01日

江國香織『日のあたる白い壁』

装丁の雰囲気から、はじめ絵本かな?と思ったのですが
江国香織さんが、美術館で見た数々の絵と好きな画家
について書いたエッセイ集でした。もともと月刊MOEに
連載されていたもの。

「ゴーギャンのオレンジ」に始まり、バルテュスで閉じる
24のエッセイ。「ボナールのバスタブ」「ユトリロの色」
「オキーフの桃」などと題されたエッセイは、江國さん独特の
柔らかでゆったりとして それでいて凛とした言葉で綴られ
ふと絵の中の世界や美術館の空間に吸い込まれそうになるの
です。代表作ではない、静かで素朴な作品を選んでいるのも
また、興味深いところ。

エッセイに描かれているのは、その絵との出会い・なぜ好きに
なったのか・画家の人生や人柄について・絵から感じること
など。とりわけ色や光に関する深い表現には、さすがと思わず
にはいられません。ありきたりな美術の解説書とは違って
エッセイとして楽しむことができる一冊。

巻末には、掲載作家のプロフィールが載っているほか、
エッセイごとにきれいなカラーの図版が掲載されています。
初めにざっと絵だけを見てしまうよりも、江国さんのエッセイ
を読みながら、「いったいどんな絵だろう?」と想像しながら
ページをめくるのがオススメです。

特に印象的だったのは、窓やドアのある部屋を描いている絵。
本書のタイトルが『日のあたる白い壁』ということにハッと
しました。光の差し込む部屋の空気感は、私も大好きです。
4592731840日のあたる白い壁
江國 香織
白泉社 2001-07

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2005年11月09日

TADAO ANDO『安藤忠雄の美術館・博物館』

美術出版社と聞けばピンとくる方もいらっしゃると思い
ますが、本書は『BT/美術手帖』1999年7月号の特集
「安藤忠雄-美術と建築のダイアローグ」を増補改訂した
もの。2001年に初版されましたが、その後第4版で図版や
略歴がさらに新しくされていて、手元にある第5版では
下のリンクとは違ったスタイリッシュな表紙(フォート
ワース美術館の写真)になっています。

安藤忠雄氏の作品から、国内外の美術館・博物館・ギャラリー
をカラー写真と直筆スケッチ・関係者のインタビューなどで
たっぷりと紹介。水辺や緑との調和を見せる建物の外観や
室内から見える空・自然の光が印象的。実際に展示の様子が
伺えるのも、美術館好きにはたまりません。

またイサム・ノグチ追悼展をはじめ、安藤氏が手がける展覧会
インスタレーションも、紹介(バラガン展はまだ載っていません
でしたが)。実現を見なかった海外の美術館コンペ応募作品も
模型やスケッチで取り上げられています。

特集のタイトルにもなっているダイアローグは、安藤氏の
美術への造詣の深さや美術館への思いが語られていて、とても
興味深いものでした。巻頭についている国内ミュージアムマップ
を持って、美術館めぐりをしてみたいものです。(関西の
美術館が多いので、なかなか行く機会がないのですが・・)
4568600308安藤忠雄の美術館・博物館
美術出版社 2001-02

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2005年09月30日

杉本博司『苔のむすまで』

六本木ヒルズ 森美術館で開催中の「杉本博司:時間の終わり」
は、今一番見に行きたい美術展のひとつ。杉本氏の作品は、
オリジナルをなかなか見る機会がなく、これだけ大規模な
展示は貴重だと思うのです。ダ・ヴィンチ展も同時開催なので
とても混んでいそうですが、できれば落ち着いて見たいもの。

amazon.co.jpを覗いたら、杉本氏の評論集が出ていました。
まだ書店では見ていないのですが、とても面白そう。美術館に
行ったら買ってしまいそうです。来月中には観に行かなくては!
4104781010苔のむすまで
杉本 博司
新潮社 2005-08-24

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2005年09月20日

『美輪明宏のおしゃれ大図鑑』

美輪明宏さんの著書では『紫の履歴書』が読み物として
おすすめなのですが、今日は先月出たばかりの最新刊を
ご紹介します。女性誌MOREが特別編集した、ビジュアル
たっぷりの『おしゃれ図鑑』。

「おしゃれ」と言ってもファッションだけでなく、インテリアや
香り・音楽・言葉遣いまで。そして本当に美しいもの・上質な
ものを知って美意識を高めなさいという美輪さんおすすめの
作家・画家・演劇・俳優・音楽家など。初心者にも分かり
やすいビジュアルをちりばめた、美輪ワールドの美の集大成
と言えるでしょう。

面白いと思ったのは、作家の紹介で三島由紀夫『近代能楽集』
や江戸川乱歩『陰獣』を取り上げていることや、寺山修司
記念館を紹介していること。またピアニストのフジ子ヘミング
さんとのおしゃれ対談は必読です!色に秘められたパワーの
お話も、興味深いものでした。

そして何より、美輪さんの美しい日本語を読んでいると、日本人
としてハッとさせられることがいつもあるのです。以前、新宿の
雑踏を黄色い髪をなびかせて歩かれるご本人を拝見したことが
ありました。その姿勢の美しさが、今も目に焼きついています。
4087804135美輪明宏のおしゃれ大図鑑
美輪 明宏
集英社 2005-08

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4943843646紫の履歴書
美輪 明宏

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2005年06月30日

i-D selects『FASHION NOW』

注文してから3週間ほど経って、やっと昨日届きました!
もともとの1/3くらいのお値段になったから、在庫切れに
なっていたみたいです。これは本当にお買い得。

「i-D」のエディターが選んだ、世界の150人のファッション
デザイナーを集めた一冊(The world's 150 most important
designers)。500ページ以上あり、ずっしりと重く辞書のよう。
カラーのファッション写真満載で、まるで豪華な写真集。

デザイナーによって2〜8ページあり、個人史(3ヶ国語)や
インタビュー(英語)がぎっしり。面白いと思ったのは、
デザイナー各自のポートレート。ブランドイメージと、その人
が結びつかなかったりもして。John GallianoやJean Paul
Gaultierのページは、やはりずば抜けて目立っています。
Kate Mossなどが登場するi-Dならではの写真も保存版!
3822840750Fashion Now: i-D Selects the World's 150 Most Important Designers (Taschen 25)
Terry Jones Avril Mair
Taschen 2005-05

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2005年06月25日

ポラロイドの楽しみ『Polaroid LIFE』

アート系の出版社、ピエブックスから またまた楽しい
新刊が出ています。ポラロイドカメラの魅力と楽しみ方を
ギュッと詰め込んだ その名も『ポラロイドライフ』。

ポラロイド社の歴代カメラの全てを紹介し、ポラロイドの
歴史年表も収録。また6名の様々なアーティストの方々の
ポラロイド作品やインタビューもたっぷり。登場するのは、
カメラマンの藤代冥砂さん、女優の宮崎あおいさん
俳優の永瀬正敏さん、スタイリストの岡尾美代子さんなど。

ずらっと並べられたポラロイド機の写真は、壮観です。
特に面白かったのは、ちょっとした撮影のコツや面白い
写真の撮り方のアドバイスのページ。色々試してみたく
なるので、まずはポラロイドカメラを買わないと・・。
見た目もおしゃれな[SX-70]が欲しい!

ピエブックスのリンク
4894444321ポラロイドライフ
モノグラム
ピエ・ブックス 2005-06

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2005年04月14日

映画の本『ジャン=リュック・ゴダール』

2001年に出版された Jean-Luc GODARD監督の作品全て
を網羅した一冊。数あるゴダール本の中でも、読みやすく
シーンの写真も多く、ファンには嬉しい充実度。

1960年代フランス映画界のヌーヴェル・ヴァーグ(新しい波)
を代表するJLG。デビュー作『勝手にしやがれ』をはじめ
『気狂いピエロ』など時代と共に数々の名作が生み出され
日本でも何度もリバイバル上映が行なわれています。

本書は、主演のアンナ・カリーナや監督自身のインタビュー
も収録。各作品については、作品中に使用された音楽や
スタッフリストも。さらに映画に引用されたモチーフを集めた
「引用辞典」やキャストの紹介などのおまけつき。
JLGの作品はとても多いので、次に何を観ようかという時に
役立ちます。なんだかまたJLG映画が観たくなってきました・・。
ジャン=リュック・ゴダール
村田 信男 遠山 純生
カルチュアパブリッシャーズ 2001-10


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2005年04月06日

保存版『ミニシアター・フライヤー・コレクション』

フライヤーとは、宣伝用のチラシのこと。この辞書の
ように分厚い本には、ミニシアターの映画のフライヤー
が、ぎっしりと納められています。巻末には作品のデータ
もあるので、映画好きにもデザイン好きにも嬉しい内容。

ミニシアターがブームとなった90年代のものが多く、まさに
自分が大学生の頃ミニシアターによく通っていたことを
思い出します。ゴダールのリバイバル上映のフライヤー
など、実際に今でもそのまま持っています!

この本を見て、面白そうな映画を選んでレンタルする、
そんな使い方もできそうです。ミニシアター独特の配色や
ロゴのセンスも参考になるものが多いはず。
ミニシアター・フライヤー・コレクション
ピエブックス 2004-05

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2005年03月31日

銀色夏生『砂の魚』

銀色さんの作品は多いので、その全部を読んでいるわけ
ではないのですが、写真詩集が特に好きです。本書は
アメリカ南部やカリブ海の旅の日々を写した写真と断片
のような詩で構成。

文庫サイズの作品が多い中、『砂の魚』はハードカバー
で写真も大きく、旅を感じさせる写真は見ているだけで
その世界にぐっと引き込まれます。銀色さんは、詩人で
ありながら写真のセンスも素晴らしく、その多才さには
驚くばかり。風景の中に溶け込む、かわいらしい物や
不思議な物たちをパッと見つける力には、「旅人」とし
ての憧れを持ってしまうのです。
砂の魚
銀色 夏生
幻冬舎 1997-09


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2005年03月18日

奈良美智さんのDiary『NARA NOTE』

アーティスト奈良美智さんの 1999-2000年ダイアリーと
ドローイング作品をまとめた一冊。ノートという名前の通り、
ノートの落書きをびりっとやぶいて載せたページが印象的。

日記には、ドイツでの生活のこと・制作中の悩みや考察・
仕事について・プライベートなど 奈良さんの人柄を思わせる
ような、まっすぐでリアルな言葉が綴られています。

私もモノを作る仕事をしているので、奈良さんが作品に向ける
言葉には勇気や元気をもらいました。「才能の限界を楽しんで
乗り越えていこう!」「未来に向かって走るんじゃなく、未来
を見据えて今を刻むこと。」読み返したい言葉がいっぱいです。
才能あふれる人の日記は面白いなぁと、いつも思います。
NARA NOTE
奈良 美智
筑摩書房 2001-07


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2005年02月03日

文庫で楽しむ『バスキア』

Jean-Michel Basquiatは、80年代NYで天才画家
として知られましたが、1988年27歳の若さで急逝。
これは文庫版の小さな画集です。

文庫サイズですが、100点以上の図版はフルカラー。
タイトルや作品サイズの併記もちゃんとあり、巻末
には年表とA・ウォーホールらが登場する人物相関図
までも。
学生の頃に、新宿の三越美術館で「バスキア展」を
観たのを思い出します。伝記映画も話題になりました。
バスキア
ジャン‐ミシェル バスキア Jean‐Michel Basquiat
角川書店 1997-09


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2005年01月30日

建築写真集『カーサ・バラガン』

ルイス・バラガンは、20世紀にメキシコで活躍した
建築家。数年前、東京都現代美術館のバラガン展を
観てから、すぐに購入した作品集です。

鮮やかなピンクの壁、メキシコの青い空と白い住宅。
グリーンとの調和、水のしぶきなど その独特な
色使いに目を奪われ、光と影の美しさに吸い込まれる。
そんな住宅の写真がいっぱいで、メキシコに行って
実際に見てみたいと思わせます。
英語訳付きの解説もあり、内容的にも充実した一冊。
建築作品集としては小さめなところも、良いのです。
下のリンクから、中ページも一部見ることができます。
カーサ・バラガン
齋藤 裕
TOTO出版 2002-04


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2005年01月24日

『ガウディが知りたい!』

タイトルの通りですが、バルセロナでガウディ建築を
観た後「もっと知りたい」と思い、帰国後購入しました。

あらゆる角度から撮られたユニークな写真や、ガウディ
語録、関係者のインタビューなど読み応えも十分。
カバーを取り外して広げると、大きなポスターになる
というオマケ付き。入門書としておすすめです。
ガウディが知りたい!―建築・デザイン・アート・人物・謎が丸分かり
エクスナレッジ 2004-02

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2005年01月22日

絵本『南の島の星の砂』

Coccoの歌が好きでした。
絵本作家としての才能を感じさせる第一作目。
黒をベースに色鮮やかな海や星空が描かれた 幻想的なお話。
英語訳もついていて、大人の方にもおすすめの絵本です。
眠る前に読むと、良い夢が見られるかも?

南の島の星の砂
Cocco

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