2012年05月19日

カレル・チャペック『園芸家12カ月』

今年に入って、長野県に行っては 畑で野菜を作り
自宅では室内でハーブや花を育てるようになって、
園芸や野菜作りの本も読むようになりました。

野菜の育て方といった実用書だけでなく、田舎暮らしや
園芸のエッセイも面白いので、よく読んでいます。
その中で、ガーデニング好きにおすすめの読み物。


1890年チェコに生まれた作家 カレル・チャペック。
小説や童話を書き、写真や絵画も手がける多才な作家
でしたが 本書はこよなく愛した園芸の歳時記。
中公文庫で1975年に発行されて以来、版を重ねている
ベストセラーでもあります。

著者は、園芸の専門家ではないので 専門用語を並べる
ことなく、庭づくりの楽しみをユーモラスに表現。
「庭をつくるには」という序章に始まり、1月2月と
季節を追って、土や虫や天候の様子も交えつつ 数百種の
草花の名前を挙げています。そこに、著者の哲学的
文学的な思想が見え隠れ。

実兄ヨゼフ・チャペックの ゆるゆるとした挿画も
文体に合っていて、思わず笑顔になるのです。
昭和30年代の小松太郎氏による訳も、日本人に
分かりやすく植物を解説しているので素晴らしい。

この本が書かれたのは、1920年代と推定されますが
今読んでも 全く古いことはなく、ガーデニングの
基本も園芸家の思いも 何も変わっていないのだ
という普遍性に ほっと温かい気持ちになる一冊。
手元に置いて、季節ごとに読み返したいです。

412202563X園芸家12カ月 (中公文庫)
カレル チャペック Karel Capek
中央公論社 1996-03

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posted by sumibooks at 21:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読み物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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